pingはネットワーク機器の疎通確認をするツールです。
ここでは、その使用目的や使い方を、入門者にもわかりやすく解説します。
pingの呼び名
「ピング」と呼ぶ人が多いですが、正式には「ピン」が正解。pingで疎通確認をすることを「ピンを打つ」、疎通確認の結果は「ピンが通る」(OK)とか「ピンが通らない」(NG)と言います。
pingを使う目的
以下のような症状に見舞われたときに、ネットワーク調査に使います。
・ネットワークにつながらない
・ネットワークが遅い/不安定だ
pingの基本的な使い方
コマンドプロンプトから以下のコマンドを実行します。
ping [IPアドレス]
コマンドを打ち込んだ端末から、指定したIPアドレスの機器へ、ネットワークの疎通確認をします。
使用例:
ping 192.168.1.1
pingの結果表示の意味
ここでは小難しいことは抜きにします。pingの目的は疎通確認ですので、答えは「通信が届いた」か「通信が届かなかった」しかないのです。
通信が届いた場合の表示
Reply from 192.168.1.10: bytes=32 time=20ms TTL=128
※time=○○msの数字部分が、通信にかかった時間です。平常時にかかる時間を覚えておくと、トラブル時との違いを判断できます。
通信が届かなかった場合の表示
上記以外。
例:
要求がタイムアウトしました。 など
トラブルシューティング
pingで通信が届かなかった場合、原因はいくつか考えられます。
IPアドレス間違い
指定したIPアドレスが間違っていて、疎通確認に失敗したのかもしれません。打ち込んだIPアドレスを確認してください。
対象機器の停止
指定したIPアドレスの機器が起動していないかもしれません。対象機器の電源を確認してください。
対象機器のネットワーク接続
指定したIPアドレスの機器がネットワークに繋がっていないかもしれません。対象機器のネットワーク接続を確認してください。
端末のネットワーク接続
コマンドを打ち込んだ端末自身がネットワークに繋がっていないのかもしれません。端末のネットワーク接続を確認してください。
信号の遮断
指定したIPアドレスの機器、もしくは、通信経路上のネットワーク機器が、pingの信号を遮断しているかもしれません。対象機器やその他ネットワーク機器の設定を確認して、ICMPの通信(pingの信号)を許可しているか確認してください。
通信経路の異常
端末から対象機器までの通信経路に異常があるかもしれません。通信経路の配線を確認してください。また、ハブなどでケーブルのループが発生していないかも確認してみましょう。
より高度な使い方: 繰り返し実行1
停止するまで永遠に繰り返します。
ping -t [IPアドレス]
※中断したいときはCtrl+C
より高度な使い方: 繰り返し実行2
指定した回数を繰り返します。以下の例は繰り返し回数100回です。
ping -n 100 [IPアドレス]
※中断したいときはCtrl+C
以上です。
今後気が向いたら、他の使い方も追加していくかもしれません(^^;)